平成21年度(平成21年7月〜平成22年6月)事業報告書

平成21年度目標

1 ルセイサン小学校・ワット・ハー小学校の教育レベル向上支援

2 日韓交流事業の推進

進捗状況

1 ルセイサン小学校・ワット・ハー小学校の教育レベル向上支援

-1 不足教科書補填支援プロジェクト

  私達の支援地域には二つの小学校があります。アジア未来学校修了生が通うルセイサン小学校と、アジア未来学校の元の先生方が勤めるワット・ハー小学校です。

 この両校で教科書が不足しているとの話があり、当会がこの不足分を補填することにし、昨年10月の新学期に合わせ実施しました。

 ルセイサン小学校にはクメール語(国語)・算数・社会・生物の4教科合計で約500冊、加えて短・中・長編の物語50冊と辞書1冊を提供しました。費用は約400ドルです。

 ワット・ハー小学校には教科書800冊、教師用の指導用教科書48冊を提供し、費用は約600ドルでした。

 現地の先生方へのアンケート結果の抜粋を以下に記します。

a: 月次テストの成績の向上・前年同期比で明らかに向上した。

b: 自宅で宿題が出来るため、授業の理解度が上り教室での質問が増えている。

c: 生徒全員が教科書を持っているので、黒板の写し取りの時間が減り、授業がし易くなった。

d: 子どもが学校に来ることを怖がらなくなり、授業が良く理解できるので学校が好きになり、結果として出席率が上がった。昨年同期に80%であったものが90%以上になっている。

e: これらの状況から推測すると、進級率の向上(落第が減る)、途中退学者の減少も大いに期待できる。

まとめ

 この素晴らしい結果は当初の私達の予想を遥かに超えるもので、特に出席率・進級率の向上・退学者の減少に効果があるということは全く予想しておりませんでした。

 この結果を受けて、周辺小学校への支援拡大をすべく、本年5月から調査を開始しました。不足の状況は各小学校とも同様であることが判明しましたので、10月の新学期に合わせ8校に支援することを決定しております。

 なおこのプロジェクトは、年度事業計画ではルセイサン小学校・ワット・ハー小学校へのものでしたが、実施課程で結果が良好であることから他校への拡大を決定したものです。

1-2 ルセイサン小学校幼稚園

 通園児童増加のため昨年11月からスクールバス運行を開始しました。費用は月240ドルです。この結果、従来15名位であった通園児童が30人に増加しました。

 単純に考えると、一人の子どもを増やすために月15ドル掛けているということになります。

 一方教科書支援は1校約500ドルなので、スクールバスの費用2カ月分強で1校を支援できることになり、費用対効果で本件は得策ではないという判断で、運行は夏休みまでで中止することに致しました。

 なお通園の促進活動を、リティ氏を中心に先生・両親・お坊様と相談しながら実施する予定でおります。

2 日韓交流事業の推進

2-1 ビビンの会の継続実施

 今年度も予定通り4回実施し、延べ参加者数は200名以上になっています。

 嬉しいことは、過去のお客様がこのイベントのスタッフとして参加するケースが増えて来たことで、ビビンの会の目的「友達作ろう」がここでも達成していると言えます。

2-2 韓国支部の再興

 残念ながら今期も進展はありませんでした。

 本件を託そうと考えていた、昨年から韓国で仕事をしていたスタッフが事情があり帰国してしまったため、当面は具体化が難しくなりました。

 しかし、何か機会を捉えて進めたいと考えております。

3 広報・宣伝活動

 期の計画には記しませんでしたが、当会の活動を広報するため、以下を実施しました。

3-1 外部イベントへのブース出展

グローバルフェスタジャパン2009

文京国際フェスタ2010

3-2 当会主催イベント

ニュースレターの発送作業(4)

年賀状の宛名書き

 外部イベント出展では、広報パンフレットを1,000部配付し、募金4万円を頂きました。

出展費用は軽くカバーしておりますが、継続的な寄付者は一人しか得ておりませんので、この点では効果/努力・費用の比率が余り高くないと言えます。

 しかし、いずれのイベントにも当日ボランティアを募集し、延べ74名の参加を得ています。この方たちに当会の活動を知って頂き、更にこの中から当会のスタッフになった者も出てきており、その点では成果が上がっていると言え今後も積極的に実施したいと考えます。

以上